先日、ある案件(継続賃料)のご相談のなかで、不動産鑑定士にとっては当たり前のことでも、一般の方からすると理解しにくいことがあるのだなと感じたことをご紹介させていただきます。
それは、賃料を求める際の基礎となる価格についてです。地代であれば基礎となる価格は土地価格であることをすぐにイメージして納得いただけます。ところが、家賃に関して「その基礎となる価格は建物価格でしょう。土地価格は関係ないはずだ。」と主張される方がいらっしゃいました。
たしかに、家賃というのは建物を借りることにより発生するものですから、土地は関係ないと思ってしまうのも仕方ないのかもしれません。ただ、ここで少し考えていただきたいのですが、端的に言うと、土地なくして建物なしということです。
例えば、築年数がかなり経過した古家でも、それが繁華な商業地に建っていれば、建物自体の物的価値は低くても、依然として高い家賃でもって賃貸されることがあり得ます。これなどまさに、土地あっての建物ということを如実に表しているわけで、その家賃の基礎となるのは、建物価格と土地価格、この例の場合ですと、土地価格の方が家賃の基礎としては重要(ウェイトが高い)ということになります。
この例に限らず、付随的な内容に関しても、本題のご相談(この例は継続賃料のご相談)を通して納得していただくことが多く、それはそれで、当相談所をご利用いただく方にとってもメリットのあることだと思っております。(文責:杉若)